東アジアの中の戦後日本
戦後日本を読みかえる5
坪井秀人編
四六判・上製・紙カバー装・帯付・総276頁
税込3,520円(本体3,200円+税)
ISBN978-4-653-04395-9【2018年8月刊】
日本にとっての〈戦後〉と、東アジア諸地域における〈解放後〉。非対称な形で存在する〈戦争の記憶〉の諸相を再検討する。
<目次>
序 言 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・坪井秀人
第1章 「戦争画」概念再考――「空襲」は銃後の図像か・・・・・・・・北原 恵
第2章 堀田善衞『時間』が問いかけたこと――戦後日本の戦争責任論の座標から・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・秦 剛
第3章 「日中友好」の時代と戦争記憶
――鄧友梅『さよなら瀬戸内海』と森村誠一「七三一部隊」シリーズ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・尹 芷汐
第4章 在日朝鮮人から見た「転向」の言説空間
――金達寿文学における〈親日〉表象を通じて・・・・・・・・・・・・・・・・廣瀬陽一
第5章 聞こえてきた解放
――一九四五年前後の朝鮮人作家の小説に描かれた帰郷・移住と異族の葛藤 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・申 知瑛
第6章 身体を生きることの痛みに向けて――目取真俊「面影と連れて」論 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・村上陽子
第7章 ジェンダー・セクシュアリティ・記憶
――東日本大震災前後の観光消費文化における「台湾」と女性雑誌 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・李 文茹
●編者・執筆者
(執筆順)
※所属は2018年刊行時のものです
北原 恵(大阪大学文学研究科教授。視覚文化論)
秦 剛(北京外国語大学北京日本学研究センター教授。日本近代文学)
尹 芷汐(名古屋大学大学院人文学研究科博士研究員、愛知淑徳大学・名城大学非常勤講師。日本近代文学)
廣瀬陽一(大阪府立大学非常勤講師、同大学客員研究員。在日コリアン文学・日本近現代文学)
申 知瑛(延世大学国学研究院HK教授。朝鮮近現代文学(植民地期の朝鮮文学)、一九四五年前後における東アジア(朝鮮、台湾、日本)の文学・思想・歴史)
村上陽子(沖縄国際大学総合文化学部講師。沖縄・日本近現代文学)
李 文茹(淡江大学日本語文学科副教授。日本近現代文学における「植民地台湾」の表象について)
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