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玄奘三蔵がつなぐ
中央アジアと日本

近本謙介・影山悦子編
A5判・上製・376頁
税込5,940円(本体5,400円+税)

ISBN978-4-653-04559-5【2023年12月刊】


玄奘の足跡と記憶を追う――
名古屋⼤学「⽂化遺産と交流史のアジア共創研究ユニット」による国際ワークショップの成果を書籍化! 玄奘が旅した中央アジアに関する論考から、旅行記や伝記が伝える玄奘の信仰、帰国後に行った訳経の影響、後の時代のトルファン、敦煌、日本に残された玄奘の記憶まで。玄奘が残した遺産を幅広く解説する。

<目次>
はじめに
第一部 玄奘が旅した中央アジア 歴史、言語、美術
 第一章 玄奘とトゥルファン(荒川正晴)
 第二章 玄奘とソグド人(吉田 豊)
 第三章 玄奘のコータン来訪とドモコのトプルクトン遺跡(エリカ・フォルテ(影山悦子訳))
第二部 玄奘の弥勒信仰と観世音信仰
 第四章 バーミヤーン西大仏と仏龕壁画 弥勒信仰の生成と玄奘の見聞・信仰(宮治 昭)
 第五章 玄奘と観世音信仰(佐野誠子)
第三部 玄奘の訳経 造形と教義
 第六章 敦煌莫高窟初唐期仏龕内に描かれた維摩経変
   ――玄奘訳『説無垢称経』による図像解釈(濱田瑞美)
 第七章 玄奘の訳経と教義論争(小野嶋祥雄)
第四部 玄奘の記憶
 第八章 敦煌文献『仏説金剛経纂』に見られる玄奘三蔵とその信仰(荒見泰史)
 第九章 古テュルク語訳『慈恩伝』研究の現在地と新視座(橘堂晃一)
 第十章 玄奘が見たソグド人と「玄奘三蔵絵」のソグド人(影山悦子)
あとがき
付記 国際ワークショップ「玄奘三蔵がつなぐ中央アジアと日本」開催の記録
執筆者紹介


●編者

近本謙介
名古屋大学大学院人文学研究科教授(〜2023年2月)。日本中世宗教文芸。『玄奘三蔵 新たなる玄奘像をもとめて』(共編著)勉誠出版、2021年。『ことば・ほとけ・図像の交響 法会・儀礼とアーカイヴ』(編著)勉誠出版、2022年など。

影山悦子
名古屋大学大学院人文学研究科准教授。中央アジア文化史。「ソグド人の壁画」曽布川寛・吉田豊(編)『ソグド人の美術と言語』臨川書店、2011 年。『ソグド商人の歴史』(翻訳、エチエンヌ・ドゥ・ラ・ヴェシエール著)岩波書店、2019 年など。

●執筆者 (編者以外、執筆順)   ※所属は2023年刊行時のものです

荒川正晴(大阪大学名誉教授。中央アジア古代史、トゥルファン文書研究)
吉田 豊(帝京大学文化財研究所客員教授、京都大学名誉教授。ソグド語文献研究、イラン語史、シルクロード文化史)
エリカ・フォルテ(Erika Forte)(京都大学人文科学研究所教授。中央アジアの考古学と美術)
宮治 昭(名古屋大学名誉教授、龍谷大学客員研究員。インド・中央アジア美術史、仏教美術史)
佐野誠子(名古屋大学大学院人文学研究科准教授。中国古典文学)
濱田瑞美(横浜美術大学教授。中国仏教美術史)
小野嶋祥雄(龍谷大学非常勤講師。仏教学(三一権実論争・三論宗))
荒見泰史(広島大学大学院人間社会科学研究科教授。中国文学、中国哲学、敦煌学)
橘堂晃一(龍谷大学世界仏教文化研究センター研究員、東洋文庫研究員、杏雨書屋研究員。中央アジア仏教史)

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